Noman-Shop PROJECT 2(農産地のストリートファニチュアとしての無人販売所)

平成26年度 福岡市経済観光文化局ビジネスチャレンジ事業(一連の活動)
「Noman-Shop PROJECT(農産地のストリートファニチュアとしての無人販売所)」

作品の資料
日本インテリア学会卒業作品展出展
 
平成27年度
福岡県古賀市と九州産業大学との
包括的連携協定に基づく事業
「Noman-Shop PROJECT 2
(農産地のストリートファニチュア
 としての無人販売所)」

無人販売所とは野菜や果物などを売る無人の販売所です。田畑の道脇に設置してあるものが多く、購入者は箱などに代金を入れて品物を持っていきます。しかし従来型の無人販売所の多くは、防犯が不充分、材料も木材やトタンなどによる簡易な作りで、雨風対策や購買の利便性、機能性や衛生面、そしてデザインがあまり検討されていません。

私はモダンで機能的な新しいスタイルの無人販売所を設計・製作し、行政(福岡県古賀市役所)や農業共同組合(JAかすや北部プラザ)・農家(N氏、Y氏)等との連携により、実際に農産地で設営・出店しました。

農村景観を変貌させる可能性もあるストリートファニチュアとして無人販売所のデザインを向上させ、ブランドを確立するとともに、消費者に関心を持たれることにより、集客力や購買率の向上に寄与することが目的です。

この作品は、福岡県古賀市の農家・N氏邸の軒下の基壇の上に設置する無人販売所です。設置場所は南西に面していて、午後に日が射し込みます。ここで売られる品物は、アスパラ、ほうれん草、いちごなどで、自動車で通る人が買っていくものと考えられます。

私は「農家の看板」というコンセプトを立て、作品の前を通る人の目に留まるものを製作しようと考えました。その農家の看板の役割を果たす無人販売所を製作することで、農家の宣伝の役割も担い、無人販売所の認知度の向上にもつながると考えました。

その目的はまず「集客力の向上」です。ストリートファニチュアとしてのデザイン性を高めることで、その場所を通る人の目にとまりやすくなります。また従来型の無人販売所と異なり、モダンなデザインにすることによって清潔感を与えます。そうすることで集客力の向上につながります。

次は「防犯面の改善」です。古風なデザインよりもモダンなデザインの方が防犯に適していると思うからです。

最後に産地直送などを促し、地域の活性化につながるなどの利点がある無人販売所を「社会に浸透」させることです。これらを狙い無人販売所のデザイン性の向上を図ります。デザインは設置場所を訪ねて検討しましたが、積み木のように、農家の方が自分自身で自由に組み立てることができ、設置場所の景観の邪魔にならないデザインとしました。


作品名の「Noman-Shop」のNoは「無」、manは「人」、Shopは「販売所」の意味です。

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